YTJpro 栂 千晶
======= Frohes neues Jahr! =======
皆様、もう12日ですが改めて、
あけましておめでとうございます!
Frohes neues Jahr!
皆さんはどのような年越し・お正月を過ごされましたでしょうか?
昨年からのコロナの影響で、間違いなくいつもの年末年始では
なかったですよね。
というのも、やはり私達音楽家の年末年始と言えば、
第九やニューイヤーコンサート☆なのですが、
第九も合唱が大幅な削減を余儀なくされたり、中止になった演奏会もたくさんありました。
そんな中、印象に残ったコンサートが2つありました。
今日は2つのコンサートから、印象に残ったコメント・歌をご紹介させていただきたいと思います。
(毎度重くてすみません。笑)
視聴率54%を記録し、音楽が伝える強力なメッセージを伝えた、
いつもであれば華やかな歓声と拍手に包まれる、ウィーンフィルのニューイヤー(無観客配信)。
今年の指揮を務めた、リッカルド・ムーティの言葉です。
↓
「音楽大使として、マエストロ・ムーティとともに、希望と明るさのメッセージをお届けします。本日演奏する音楽は、暗い日々も、そして楽しい時も私たちを勇気づけてくれたもの。その意味で、このコンサートがみなさんにとって忘れ難いものになりますように」
「私たちはここにいて、音楽が運んでくれるメッセージを信じて演奏しています。音楽家には武器があります。これは人を殺さない、音楽という武器です。音楽は喜びや希望、平和、兄弟愛、そして何よりも愛をみなさんに届けることができます。私たち音楽家にとって、音楽は仕事ではなく、使命なのです。その使命を伝えるために音楽家は働いているのです。では何の使命か?それはこの社会をより良いものにする、という使命です。新しい世代の若者にとってこの1年は、物事を深く考えられないままに過ぎてしまいました。自分の健康のことを始終考えていなければならなかったからです。身体の健康は大切ですが、精神の健康も同じくらいに大切です。音楽はその精神を健康に保つのに必要なのです」
「将来社会をよくするためには、音楽という文化が欠かすことができない要素であるという点をどうかお考え下さい。この思いを込めて『美しく青きドナウ』を演奏いたします。この美しい曲の音の波の中に、喜びと悲しみが、生と死がいっぱいに詰まっていることをお聴きください」
と。この言葉はとても救われた思いがしました。
2つ目は、第64回NHKニューイヤーオペラコンサートの「楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から「親方たちをさげすんではならぬ」」ワーグナー:作曲。
ドイツのマイスタージンガーと今の私たちが重なり、全世界の芸術界のメッセージだと、
涙しました。是非皆様にも聴いていただきたいです。
音楽とは、芸術とは、形はないけれど、
人が生きていくうえで欠かせないものなのだと
コロナを通して改めて、身に染みています。
一歌手としては、こんなご時世の中でも、依頼して下さる演奏のお仕事を
一つ一つ、感謝で取り組み、歌を聴いて下さる方々の心が
Happyになりますように、これからも歌い続けていきたいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
皆様も体調には十分お気を付けください!